目次
はしがき
序章 アメリカにおける雇用関係終了後の競業禁止特約
一 問題の所在
二 本研究の目的
三 研究の具体的対象領域
四 本研究の構成
第一章 雇用関係の終了後の競業禁止特約
─英米における競争制限の法的規制の歴史的背景を中心に
一 はじめに
二 アメリカにおける法源と起源
1 二つの法源
2 コモン・ロー上の起源
三 イギリスにおける雇用関係の終了後の競争制限についての初期のコモン・ロー上の取り扱い
四 アメリカにおけるシャーマン(反トラスト)法
五 州のコモン・ロー上の取り扱い
六 おわりに
第二章 企業の営業上の秘密保護と競業避止契約
─イギリスにおけるガーデン・リーヴの法理をめぐって
一 はじめに
二 イギリスにおけるガーデン・リーヴの法理の展開
1 ガーデン・リーヴの法理
(1) ガーデン・リーヴの概念の萌芽/(2) ガーデン・リーヴの法理の裁判上の承認
2 裁判例の変化
3 ガーデン・リーヴの法理の最近の動向
三 結びにかえて
第三章 企業の営業秘密の保護と競業避止契約
─アメリカの競業禁止条項とイギリスのガーデン・リーヴ条項の比較をめぐって
一 はじめに
二 アメリカの競業禁止条項によるトレード・シークレットの保護
1 問題検討の背景
2 アメリカの競業禁止条項
3 競業禁止条項に対する疑義
4 競業禁止条項の履行強制についての判断基準
5 競業禁止条項をめぐる裁判例の不統一と不確実性の増大
三 イギリスのガーデン・リーヴの法理の歴史的展開
1 問題検討の背景
2 イギリスの競業禁止条項
3 イギリスのガーデン・リーヴをめぐる判例法理の展開
(1) ガーデン・リーヴという概念の起源/(2) ガーデン・リーヴという概念の司法上の承認/(3) 裁判例の変化/(4) 判例法理の最近の動き
四 競業禁止条項とガーデン・リーヴ条項の比較検討
1 競業禁止条項とガーデン・リーヴ条項8
2 ガーデン・リーヴ条項の擁護論
五 結びにかえて
第四章 アメリカにおける被用者引抜き禁止契約の強制可能性
─ケンタッキー州の裁判例を中心に
一 はじめに
二 被用者引抜き禁止契約
1 競争制限的特約の裁判上の強制
2 被用者引抜き禁止契約と競業禁止契約との関係
3 被用者引抜き禁止特約の締結理由
4 引抜き禁止契約の違反
三 ケンタッキー州裁判所の引抜き禁止契約の解釈
四 ケンタッキー州以外の裁判所の引抜き禁止契約の解釈
1 ヴァージニア州
2 ルイジアナ州
3 カリフォルニア州
4 オハイオ州
5 フロリダ州
五 ケンタッキー州の引抜き禁止契約の強制可能性
1 契約書の起案について
2 ケンタッキー州裁判所以外の諸州裁判所からの示唆
3 合理性について
4 約因について
5 司法による修正について
六 結びにかえて
第五章 被用者の解雇と競業禁止条項の強制可能性
─アメリカにおける判例法理の展開を中心に
一 はじめに
二 被用者解雇の場合の競業禁止条項の強制可能性をめぐる裁判例
1 問題検討の背景
2 裁判例からみた類型分け
(1) 当然無効の裁判例/(2) 解雇を考慮の要素としない裁判例/(3) 中道の立場の裁判例
三 裁判例の検討
四 おわりに
第六章 企業の営業秘密の保護と競業禁止契約
─アメリカにおける不可避的開示の法理をめぐって
一 はじめに
二 トレード・シークレット法と不可避的開示の法理
1 人的経営資源の重要性と人材の流動化
2 トレード・シークレットの保護と競業禁止契約の役割
3 トレード・シークレット法の概観
三 トレード・シークレットの不正目的使用とその救済
1 トレード・シークレットの使用、開示
2 トレード・シークレットの不可避的開示の法理
四 不可避的開示の法理に関する裁判例
1 ペプシコ社事件判決以前
2 ペプシコ社対レドモンド事件
(1) 事件の概要/(2) 判決要旨/(3) 判決の検討
3 ペプシコ社事件判決以後の不可避的開示の法理の展開
五 競業禁止契約がない場合の不可避的開示の法理の適用
六 おわりに
第七章 雇用関係終了後の競業禁止特約の再検討
─アメリカにおける被用者の移動ルールの効用をめぐる議論を手がかりに
一 はじめに
二 被用者の移動ルールの効用をめぐる議論
三 被用者の移動の法的枠組み
1 競業禁止特約について
2 引抜き禁止特約について
3 競業の準備行為について
4 不可避的開示の法理について
5 トレード・シークレットについての主張の変更について
6 訴訟戦術と訴訟手続上の要件について
四 競業禁止特約の検討課題
五 結びにかえて
第八章 結 論
一 はじめに
1 アメリカの競業禁止特約をめぐる判例法理からの示唆
2 再考
二 競業禁止特約の有効性判断における営業秘密
1 不正競争防止法のもとでも認められる場合
2 使用者と被用者との間で創設される場合
三 競業禁止特約の有効性判断における被用者の知識・情報の有用性
四 競業禁止特約の有効性判断における専門的知見の活用
五 おわりに
第九章 補論 アメリカにおけるスポーツ代理人に対する競業禁止の契約的合意の強制可能性
プロスポーツ選手の代理人選任の自由をめぐって
一 はじめに
二 スポーツ代理人間の競争と代理人業界の合併・統合
三 雇用契約終了後の競業禁止の契約的合意 スタインバーグ社対ダン事件
(1) 事件の概要/(2) 判決要旨/(3) 判決の検討
四 おわりに
索引
序章 アメリカにおける雇用関係終了後の競業禁止特約
一 問題の所在
二 本研究の目的
三 研究の具体的対象領域
四 本研究の構成
第一章 雇用関係の終了後の競業禁止特約
─英米における競争制限の法的規制の歴史的背景を中心に
一 はじめに
二 アメリカにおける法源と起源
1 二つの法源
2 コモン・ロー上の起源
三 イギリスにおける雇用関係の終了後の競争制限についての初期のコモン・ロー上の取り扱い
四 アメリカにおけるシャーマン(反トラスト)法
五 州のコモン・ロー上の取り扱い
六 おわりに
第二章 企業の営業上の秘密保護と競業避止契約
─イギリスにおけるガーデン・リーヴの法理をめぐって
一 はじめに
二 イギリスにおけるガーデン・リーヴの法理の展開
1 ガーデン・リーヴの法理
(1) ガーデン・リーヴの概念の萌芽/(2) ガーデン・リーヴの法理の裁判上の承認
2 裁判例の変化
3 ガーデン・リーヴの法理の最近の動向
三 結びにかえて
第三章 企業の営業秘密の保護と競業避止契約
─アメリカの競業禁止条項とイギリスのガーデン・リーヴ条項の比較をめぐって
一 はじめに
二 アメリカの競業禁止条項によるトレード・シークレットの保護
1 問題検討の背景
2 アメリカの競業禁止条項
3 競業禁止条項に対する疑義
4 競業禁止条項の履行強制についての判断基準
5 競業禁止条項をめぐる裁判例の不統一と不確実性の増大
三 イギリスのガーデン・リーヴの法理の歴史的展開
1 問題検討の背景
2 イギリスの競業禁止条項
3 イギリスのガーデン・リーヴをめぐる判例法理の展開
(1) ガーデン・リーヴという概念の起源/(2) ガーデン・リーヴという概念の司法上の承認/(3) 裁判例の変化/(4) 判例法理の最近の動き
四 競業禁止条項とガーデン・リーヴ条項の比較検討
1 競業禁止条項とガーデン・リーヴ条項8
2 ガーデン・リーヴ条項の擁護論
五 結びにかえて
第四章 アメリカにおける被用者引抜き禁止契約の強制可能性
─ケンタッキー州の裁判例を中心に
一 はじめに
二 被用者引抜き禁止契約
1 競争制限的特約の裁判上の強制
2 被用者引抜き禁止契約と競業禁止契約との関係
3 被用者引抜き禁止特約の締結理由
4 引抜き禁止契約の違反
三 ケンタッキー州裁判所の引抜き禁止契約の解釈
四 ケンタッキー州以外の裁判所の引抜き禁止契約の解釈
1 ヴァージニア州
2 ルイジアナ州
3 カリフォルニア州
4 オハイオ州
5 フロリダ州
五 ケンタッキー州の引抜き禁止契約の強制可能性
1 契約書の起案について
2 ケンタッキー州裁判所以外の諸州裁判所からの示唆
3 合理性について
4 約因について
5 司法による修正について
六 結びにかえて
第五章 被用者の解雇と競業禁止条項の強制可能性
─アメリカにおける判例法理の展開を中心に
一 はじめに
二 被用者解雇の場合の競業禁止条項の強制可能性をめぐる裁判例
1 問題検討の背景
2 裁判例からみた類型分け
(1) 当然無効の裁判例/(2) 解雇を考慮の要素としない裁判例/(3) 中道の立場の裁判例
三 裁判例の検討
四 おわりに
第六章 企業の営業秘密の保護と競業禁止契約
─アメリカにおける不可避的開示の法理をめぐって
一 はじめに
二 トレード・シークレット法と不可避的開示の法理
1 人的経営資源の重要性と人材の流動化
2 トレード・シークレットの保護と競業禁止契約の役割
3 トレード・シークレット法の概観
三 トレード・シークレットの不正目的使用とその救済
1 トレード・シークレットの使用、開示
2 トレード・シークレットの不可避的開示の法理
四 不可避的開示の法理に関する裁判例
1 ペプシコ社事件判決以前
2 ペプシコ社対レドモンド事件
(1) 事件の概要/(2) 判決要旨/(3) 判決の検討
3 ペプシコ社事件判決以後の不可避的開示の法理の展開
五 競業禁止契約がない場合の不可避的開示の法理の適用
六 おわりに
第七章 雇用関係終了後の競業禁止特約の再検討
─アメリカにおける被用者の移動ルールの効用をめぐる議論を手がかりに
一 はじめに
二 被用者の移動ルールの効用をめぐる議論
三 被用者の移動の法的枠組み
1 競業禁止特約について
2 引抜き禁止特約について
3 競業の準備行為について
4 不可避的開示の法理について
5 トレード・シークレットについての主張の変更について
6 訴訟戦術と訴訟手続上の要件について
四 競業禁止特約の検討課題
五 結びにかえて
第八章 結 論
一 はじめに
1 アメリカの競業禁止特約をめぐる判例法理からの示唆
2 再考
二 競業禁止特約の有効性判断における営業秘密
1 不正競争防止法のもとでも認められる場合
2 使用者と被用者との間で創設される場合
三 競業禁止特約の有効性判断における被用者の知識・情報の有用性
四 競業禁止特約の有効性判断における専門的知見の活用
五 おわりに
第九章 補論 アメリカにおけるスポーツ代理人に対する競業禁止の契約的合意の強制可能性
プロスポーツ選手の代理人選任の自由をめぐって
一 はじめに
二 スポーツ代理人間の競争と代理人業界の合併・統合
三 雇用契約終了後の競業禁止の契約的合意 スタインバーグ社対ダン事件
(1) 事件の概要/(2) 判決要旨/(3) 判決の検討
四 おわりに
索引
内容説明
日本における雇用関係終了後の競業禁止特約の有効性について営業秘密等の関係で成立要件を検討し、契約のあり方、機能について英米法における法的処理の分析をふまえ比較法的に考察する。